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はじめて雷魚に挑む方へ。

こんにちは。kiyoniiです。
今回は、初めて雷魚へ挑む方へ向けた記事。
水草が揺れるたび心は踊り、独特の捕食音に魅了される。
獰猛なヘッドシェイクや、怪魚の名に相応しい怪異な体貌。
シンプルだからこそ奥深い雷魚ゲームを、もっともっと多くの人々に楽しんでもらいたい。だがしかし、他の釣りとは明らかに異なる独特のルールが初心者のに二の足を踏ませている。そんな方が初めての雷魚をキャッチできる様、万全のサポートを持ってフィールドに送り出したい。そんな思いを込めて執筆します。本当、あの感動味わってきて。雷魚最高だから。

・雷魚ってどんな魚?

えら呼吸と肺呼吸を併せ持ち、冬は泥底にに潜り冬眠するという、この時点で常軌を逸っした魚であることがよく分かる。水草の生い茂った沼に生息するイメージがあるが河川でもその姿を拝むことができ環境適応力の高さも伺える。ルアーにフロッグを使うため主食はカエルだと思われがちだが、小魚や甲殻類まで捕食する肉食魚だ。関東と比べると西日本の方が魚影も濃く、ポイントに恵まれている印象があるが、全体的に生息数は多くないので、どこも貴重な遊び場と言える。

シーズンは人にもよるが4月〜10月が大体を占めるかと。地域差もあるが5月からペアリングや産卵行動が確認でき、7月末までネストが確認できる。※8月もゼロとは言えないが。
生まれた子供たちを両親で守る習性があり、その子育ての様子を観察することができる。この時雷魚の体色にも変化があり、アナコンダを彷彿とさせる柄模様がハッキリと浮かび上がる。めちゃくちゃカッコいいので、出会えた時はそっと観察してグロテスクかつ美しい姿を堪能して欲しい。

さぁお待ちかね。
次はルールについて。

・独特のルールがある

一言で表すなら「雷魚を大切に扱い、釣り場を保護する」だ。人にもよるが、押さえておくべき事を箇条書きする。

・マウスオープナーと長いペンチの用意
・ボガグリップは使用しない
・記念撮影は場所バレを防ぐように
・ネスト撃ちの禁止

基本的にはこんな所だろうか。

マウスオープナーは安全に針を外すため。釣り上げた時にビックリすると思うが、雷魚の口は想像以上に固く、閉じてしまったらちょっとやそっとじゃ開けることが出来ない。専用のマウスオープナーを使用して口を開け、長めのペンチ等でフロッグを回収してください。素手で行ったら血みどろ必死やから。マジやで。絶対やめろよ!

ボガグリップは雷魚へのダメージを抑えるため。僕も一度使ってしまって。反省しましたよ。誰かが教えてくれるまで分からないからね。極力労るってことですね。

ネスト撃ちは、産卵前のネスト(産卵巣)を構えた状態、そして産卵し、孵化後、子供達を守る親を狙う事を指します。雷魚はこの期間、近づく生き物に対してとても攻撃的になり、もちろんフロッグが通れば容赦無く攻撃を繰り返します。この状態の雷魚を釣ってしまうと、巣や稚魚から親が離れてしまうこともあるようで、子育てが上手くいかず、個体数の減少に直結します。もともと絶対数の少ない地域が多いので、100%防ぐことは出来ないにしろ細心の注意を払って釣りをしたいですね。

・シーズン(季節ごとの行動)

地域差がある事を前提に書いていきます。

3月、冬眠から目覚めた雷魚達が日当たりの良い場所に浮かび始めます。この季節は水草も無く、新規開拓をするのに適したシーズンです。この時期から始める方もいらっしゃいますし、4,5月からスタートする方も。多くのフィールドがハイプレッシャーな中、この時期は目覚めたばかりなので、口を使わせやすいのは事実です。

4月、雷魚の活性も上がり、フィールドも水草が茂り始めます。オープンとカバーゲームのミックスを味わえる面白いシーズンです。

5.6月、この時期から産卵行動が見られ、ペアリングを行い、ネスト(産卵巣)を構え、産卵し、孵化、そして子育ての順で命が巡ります。前項で書いたネスト状態の雷魚を釣ってしまう可能性が高い、悩ましいシーズンです。子育て期間中はたくさんの稚魚とその周りを泳ぐ親雷魚を目視できるので事故は防げますが、ネスト状態は非常に見分けが付きにくいものもあり、知らずの内に攻めてしまうこともあります。この時雷魚のバイトが特徴的で、一撃で捕食するような食い方ではなく、啄んだり、押し出すような出方をします。これを何度か繰り返す内に針にかかってしまうのです。同じ場所で何度か浅いバイトがあったなら、それはネストを構えた雷魚達の可能性が高いと言えます。

7.8月、夏真っ盛りの雷魚釣りらしいシーズン。フィールドのプレシャーも強くなり、曇りや雨を利用しないと釣るのが難しくなってきます。が、朝夕のマヅメ時は食い気が盛んになり逆に絞りやすい印象。もちろん地域差やフィールドで異なるので一概には言えないが、経験上そんな気はする。

9.10月、まだまだ暑い日も続く中、すっかり秋めいてくるシーズン。冬を目前に控え荒食いするかと思えば、ぱったりと反応を得られない日も多い。春もそうだが、秋もバス釣りの途中、雷魚が釣れることがある。スピナベ、シャッド、ボトムを攻める釣りで混ざる傾向があるので、小魚や甲殻類を意識するシーズンなのかもしれない。水面への意識が薄いのだろうか、フロッグで水面を割らすのは一苦労だ。個人的にはシーズン中、一番緩急をつけたアクションで誘うことが多い。

とまあ、多くの方が10月前後を持ってシーズンオフとなる。10月以降全く釣れない訳ではないが、冬眠を含め来春また元気な姿を拝めるようにと、先人達の教えを尊重し僕もこの時期でオフとしていた。というより他の釣りにも行きたいし、正直渋くなるので秋は敬遠してたかな笑

・ネストについて

雷魚達は産卵前にネスト(産卵巣)を構えます。ネストは生い茂る水草の中、一部だけぽっかりと穴が空いたような形をしているので、目視で確認することができます。しかし、全てのネストが綺麗な円になっているわけではなく、小さなものから、形のまばらなものまで様々です。(捕食後も同じような穴空くしね)葦際だと、不自然に葦が倒れていたりします。一見なんの変哲も無い場所でもネストの可能性があるので、実際事故を100%避けるのは正直難しい。防ぐコツとしては、前項でも紹介した通り、フロッグへのアタックが捕食時とは異なったり、そもそも怪しいと思ったらルアーを通さない等の措置をとれば良いかと。フィールドに通う内に見当はつくようになるので、少しづつ見慣れていけば良いですね。

・タックルはこんな感じ

僕が使っていたタックルはコチラ

ロッド :WORLD MONSTER 762H (Abu Garcia)  
リール :REVO BEAST (Abu Garcia)
ライン :PE8
フロッグ:350カエルFUJI

ロッドについては専用ロッドが無難です。水草(ヒシモや蓮)が生い茂った中で釣る訳で、魚に水草が絡まるのは道理。どう頑張ったところで雷魚+水草の塊を引っ張ってこなくてはならないのだから、それなりのパワーが必要だよね。

リールはドラグ力の強く、ラインキャパの多いものを。

ラインはPE8号が主流で、場所によっては59号が使い分けられているようです。僕はほとんどがカバーゲームだったので8号のみ使用。別にオープンでも使えるし。ビミニツイストにて直結しますが、リーダーを使う方もたまに見かけます。どう考えてもオーバースペックだけど、かけた雷魚を水草ごと確実に釣り上げるためのもの。バレるのは問題ないがラインブレイクは絶対避けたいという、雷魚を労る心が基準を作ったんですね。

フロッグは、ほぼお好みで笑
オープンウォーターで勝負する際は、アクションやサイズ感、カラーの選択があると思いますが、水草の上で勝負するカバーゲームに関しては、サイズ以外それ程気にする必要はないかと個人的に思います。

・フロッグをカスタムする

雷魚用に販売されているフロッグのほとんどは、開封してそのまま使える状態ではありません笑
このフロッグをカスタムすることが雷魚ハンターの第一歩と言えるのではないでしょうか。これに関してはyoutube等にたくさんの動画が上がっておりますのでそちらを参考にしてください。

フィールドや自分の好みにカスタムすることが醍醐味の一つなので、あえてフラットな状態で販売されているのでしょうね。その人それぞれの拘りが一番垣間見える所かと思いますので、もし先輩雷魚ハンターとお近づきになった際は、使用されているフロッグへの工夫や思い入れなどを伺ってみてはいかがでしょうか。

・まとめ

フロッグ一本勝負という男気溢れるスタイルが、独特の世界観の根本なのだろう。何が何でも水面で仕留める。水面で仕留めるからこそ魅力的な釣りなのだ。フロッグを飲み込もうと戦闘態勢に入った刹那、水草の揺れは真夏の喧騒を消し去り、これから鳴り響くであろう祝砲とも呼べる捕食音に全神経が集中する。フッキングの決まった瞬間も、フロッグだけ宙を舞う瞬間も、一つ一つが脳裏に焼き付き、次回の釣行まで繰り返し脳内再生されることだろう。密林に潜む大蛇を狩るような、緊迫感に包まれる雷魚フィッシング。ぜひ1歩目となる大きな藪を切り抜けて、魅力に満ち溢れた世界に呑まれてみてはいかがだろうか。

ルールと安全に配慮して
楽しい雷魚フィッシングを。
駄文失礼しました。
ではまた。

kiyonii

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